「マダガスカル語概要」を読んでから、これを読んでくださいね。子音が連続しているという話をしました。そこでどう発音すればいいかについてです。
マダガスカル語は色々な方言もありますが、ここの話はマダガスカル語標準語についてです。
まず、先頭の子音が[m]か[n]であれば、[ん]と発音してしまいましょう。例えば、[mpanjaka]→[ンパンジャカ]。王のことね。[m]か[n]で始まる連続子音は[mb]、[nd]、[ng]、[nj]、[nk]、[mp]、[nt]しかないです。
それから、[m]か[n]で始まらない場合は以下のパターンしかないでしょう。
dra → ジャ
dri, dry→ ジ
dro → ジュ
dre → ジェ
tra → チャ
tri, try → チ
tro → チュ
tre → チェ
tsa → ツァ
tsi, tsy → ツィ
tso → ツ
tse → ツェ
なので、[Andriamanankasina]の[ndri]は[ンジ]で読んだほうがよいでしょう。
私は、日本に来たとき、役所や銀行で名前の登録をしたが、当時日本語がわからなくて、「アンドリアマナカシナ」で登録したのです。後になって、あまり良くないと気付いたがもう変えられなかったんです。
以上の説明で対象外連続子音があれば、マダガスカル語標準語ではなく、フランス語とかでしょう。
次に、コメントしておきたいのは、[ho]の発音です。日本語では「フ」がありますが、[fo]の発音になってしまいます。なので、「ホゥ」みたいな発音がいいです。難しかったら「ウ」だけにしたほうが「フ」よりよいです。
もう一つ、マダガスカル人がしゃべっているとき、きれいに発音せず、早口したり単語をカットしたりします。[Ohatrinona]という単語がありますが、マダガスカル人が言うと[オチンナ]しか聞こえないです。この辺は何ともいえないので、なれるしかないですね。
最後に、アクセントについて一言です。「タンテリ」を「タンテリー」と読む日本人が多いです。正しいのは「タンテーリ」です。マダガスカル語では、最後のところをさげないといけないです。最後をあげなきゃいけない命令形などの単語もありますが、ほとんどはさげるのです。では、最後でなければ、どの辺にアクセントがあるかというとケース・バイ・ケースなので、説明が難しいです。とにかく、最後はさげるということだけ覚えましょう。